センチネルリンパ節生検を行うと言われました。詳しく教えてください。
リンパ節にがんが転移していないか、手術中に確かめる検査のことです。
手術に当たってリンパ節に転移が見られる場合、もしくはその疑いがある場合には、リンパ節が切除されます。
ただし、がんの大きさが比較的小さいなど、がんがリンパ節に転移している可能性が少ないと見込まれている場合には、
リンパ浮腫などの手術後の後遺症を最小限にするために、一部の医療機関では、リンパ節にがんが転移していないことを
手術中に確かめる検査を行います。これを“センチネルリンパ節生検”といいます。
センチネルリンパ節とは、日本語で“見張り番リンパ節”という意味で、
乳がんからこぼれ落ちたがん細胞がリンパの流れに乗って最初に到達するリンパ節のことを指します。
がんの近くに放射性同位元素や色素を注射してリンパの流れを
調べることにより1個から数個のセンチネルリンパ節を手術中に見つけだします。
摘出したセンチネルリンパ節を病理検査(術じゅつちゅう中迅じんそく速病びょうり理診しんだん断 P191)で調べて、
がんがないことがわかると、従来行われてきた腋え きか窩リンパ節郭かくせい清という、
より広い範囲のリンパ節の切除を省略できます。